京都 葵祭

京都の葵祭

初夏を迎える京都では祇園祭や時代祭と並ぶ京都三大祭りの一つ葵祭が開催されます。今年初めて見物される方に京都の葵祭の日程や見どころ、観覧席や混雑状況についてご紹介します。

京都の葵祭とは

葵祭は歴史も古く約1400年前、五穀豊穣を願って上賀茂神社と下鴨神社で始まったとされる祭礼のことです。

この祭礼の正式な名称は賀茂祭といい平安中期に祭りといえばこの祭りを示すほど有名なお祭りでした。

また賀茂祭は平安時代から国家的な行事であったため、現在では当時の王朝風俗の伝統が残されている数少ない貴重なお祭りといえます。

この賀茂祭が葵祭と呼ばれるようになったのは祭りが再興された1694年の江戸時代になってからのことで、葵の葉を社殿や装束に飾ることから葵祭と呼ばれるようになったとされています。使用される葵はフタバアオイで葵の御紋のモデルになった植物です。

何度も中断し再興した祭り
この葵祭は応仁の乱後の約200年、また太平洋戦争の間など何度も中断や行列の中止がありながらも再興し、王朝の伝統が守られてきました。

京都葵祭2017の日程

葵祭は例年5月15日に開催されます。

日程:5月15日(月)
※雨天の場合は順延

この時期の京都は概ね天候には恵まれていて晴れると最高気温が30℃近くなることもあります。しかしあまり天候が優れない年は気温が20℃程度とちょっと肌寒く感じるかもしれません。出掛ける際は当日の天気や気温に十分注意して必要に応じて羽織れるものを準備するなどしましょう。

京都葵祭の見どころは?

葵祭は「宮中の儀」、「社頭の儀」、「路頭の儀」の3つで構成されていますが、現在は「宮中の儀」は省かれ「社頭の儀」と「路頭の儀」の2つになっています。このうちの路頭の儀が大行列にあたり、葵祭の見どころのひとつです。

大行列は京都御所を出発して下鴨神社から上賀茂神社までの約8kmを総勢500名を超える優雅な行列が練り歩きます。平安時代さながらの衣装をまとい歩く様子は、はるか遠い時代の風景を見ているようでとても興味深くまた魅力的です。行列では十二単の斎王代が華やかでどうしてもそちらを注目してしまいますが、本来の主役は本列の勅使代を中心にした列の方です。

また社頭の儀は、この行列の関係者や神社の関係者以外は原則として見ることができません。そのため華やかな大行列は葵祭の最大の見どころといっていいでしょう。

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葵祭の行列のコースは?

京都御所から出発し上賀茂神社へ向かう大行列のコースは以下のようになります。下賀茂神社に到着すると社頭の儀を行い、その後上賀茂神社へ進んでもう一度社頭の儀を行います。

京都御所(出発)10:30
堺町御門-丸太町通-河原町通-
下賀茂神社(到着)11:40
路頭の儀(出発)14:20
下鴨本通-洛北高校前- 北大路通-北大路橋-賀茂川堤-
上賀茂神社(到着)15:30

葵祭の行列の本列と女人列とは?

この葵祭の大行列は長さが約1km程になり、先導する騎馬隊の乗尻から始まり馬36頭、牛4頭、牛車2台を含め本列と斎王代(女人代列)で総勢500名の大行列となります。本列は勅使代を中心とした列で斎王代列は女人列といわれ斎王代を中心に構成されます。

斎王代は京都ゆかりの女性から選ばれる
毎年注目を集める斎王代は、保存会が茶道関係者の推薦をもとにして未婚の市民女性の中から選ばれます。

京都葵祭は観覧席で見た方がいい?

葵祭では京都観光協会によって有料の観覧席が設置されます。

その場所は京都御苑(建礼門前南側)と下賀茂神社参道の2か所になります。料金は1席2,050円でインターネットやコンビニ、旅行会社などで販売されています。

それぞれの観覧席の行列の通過時間は以下になります。

・京都御苑(建礼門前南側) 10:30頃
・下鴨神社参道 11:40頃

大行列は沿道でも十分見ることができますが、ゆっくりと落ち着て見物するなら有料観覧席の方がいいでしょう。

京都葵祭の混雑状況は?

葵祭は毎年5月15日、大行列の見物は京都御所から上賀茂神社まで時間にして5時間程のため一目見ようと見物客が集中しますので沿道は混雑します。

沿道での見物は無料なので、どうしても最前列で見たいという場合は場所取りが必要です。その場合は2時間ぐらい前には現地に行っておいた方がいいと思います。

沿道で見る場合、比較的空いていると思われるのは下賀茂神社から上賀茂神社の区間です。その区間で見やすい場所を確保するのがおすすめです。

また良い場所が取れなかったということも考えて双眼鏡などは持っておいた方がいいでしょう。

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まとめ

京都の葵祭は平安時代の絵巻物を見ているような大行列が見どころです。

今年は日曜日の開催ですから、人出も多く混雑が予想されますので有料観覧席を検討してみるのも良いと思います。

歴史ある葵祭を見物して平安時代の景色を想像して楽しみたいですね。

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